松本清張(まつもと・せいちょう)
といえば「砂の器」「点と線」「疑惑」「黒革の手帳」
など
数々の映画やドラマに作品を提供する巨匠なのです。
どんなに凄いかはこれをご覧になればわかります。
ね~すごいでしょ~!
特に「黒革の手帳」が大好きで何度もテレビを見てました。
米倉涼子が主演しても武井咲が主演してもどちらでも面白
かったです。
これからも松本清張作品は、テレビにはなくてはならない
存在としてリメークされ続けてゆくのです。
松本清張作品は、人間の心理の普遍性を良く表しているか
ら飽きないしずっと需要があるのです。
芥川龍之介や直木三十五よりもずっと上の存在なのです。
芥川龍之介はもう作品が書けないプレッシャーから死んで
しまいました。
川端康成も同じように死んでしまいました。
太宰治も愛人と一緒に玉川上水に身投げをして死んでしま
いました。
これに対し松本清張は、おそらく死ぬその日までペンを握
り次にもっと良い作品を書こうと思っていたに違いないの
です。
もう人間としての格が違いますね。
尊敬する人を間違えてはいけませんよ。
(ダザイじゃないですからね)
■ 作家としてデビューしたのは1951年で42歳の時に
書いた「西郷札」が処女作です。
この頃は生活の為に書いていたそうで作家志望では
なかったのです。
この作品が、第25回の直木賞候補になったのをきっ
かけに本格的に作家の道を進んだのです。
そして1953年(44歳)で芥川賞を受賞しました。(・或る「小倉日記」伝)
その後の活躍は説明の必要はありませんね。
■ 伏すこと久しき鳥は飛ぶこと必ず高し ■
この清張さんは作家になる前は何をしていたのでしょうか?
実は、
印刷所努めやアルバイト、図案の作成など、生活費を稼ぐ
ためにいろいろな仕事をしていたそうです。
おそらく生活のために、言いたいことも言えなかったでし
ょう。
そして生活のために、やりたいこともできなかったでしょう。
(このような状況は、もしかしたら今のあなたとまったく
同じなのかもしれません)
こうして長い間、伏している鳥のように力を貯めて文壇とい
う自分の居場所を見つけ大きく羽ばたいたのです。
もし、この時、清張さんが原稿用紙に文字を書くことを始め
なかったら数々の作品は世に誕生しておらず、うずもれたま
まで目にすることはなかったのです。
自分の人生を変えようと思ったら、何かしないと変わりませ
んね。
■松本清張ドラマ 「疑惑」
松本 清張作品の中でも屈指の人気を誇る名作サスペンス『疑惑』
がテレビ朝日で2019.02.03.(日)よる9時から放送されます。
今回は、松本清張作品で悪女役を極めてきた米倉涼子が黒木華演じる
悪女に手を差し伸べる弁護士”役で登場します。
実は、この「疑惑」は名作なので今までに
何度もリメークされているのです。
悪女の役には、沢口靖子や桃井かおり
弁護士役には、田村正和など、
そうそうたる俳優が出演しているんです。
■あらすじ■
ある嵐の夜、1台の外車が猛烈な速度で港に入ってきた。
スピードを緩めることなく進んでいく灰色の塊。
そのまま岸壁をも乗り越え海の中へと消えていく…と、しばらくして
1人の女が海面へと浮上してくる。女の名前は、白河球磨子(黒木
華)
旧姓は鬼塚。新潟で老舗の鍛冶屋「しらかわや」を営む社長、白河福
太郎と結婚して間もない後妻だった。
必死に泳ぎ、岸壁までたどり着いた球磨子。(くまこと読みます)
海の中へ消えて死亡したのは、白河福太郎でした。
球磨子は夫に3億円もの保険をかけていた。
事故死か、保険金目当ての殺人か…?
球磨子は白河福太郎の保険金を目当てに殺害をしたのではないかと
疑惑の目をかけられることになるのです。
その球磨子を弁護する弁護士の佐原卓子(さはら.たかこ.米倉 涼子)
果たして真相はいかに・・・
■見どころ■
見どころは弁護士の佐原が球磨子を弁護しているうちに球磨子の
人間性や事件の真相が明らかになってゆく裁判のシーンです。
■ネタバレ■
白河福太郎は自分の性的不能を理由に妻の球磨子をこれ以上幸せ
にすることができないと判断し無理心中を計ったのです。
私が前回この「疑惑」を見たのは2009/1//24放映の
「松本清張生誕100年特別企画」です。
この時、田村正和が演じたのは弁護士の佐原卓吉、
白河(鬼塚)球磨子を演じたのが、沢口靖子です。
福太郎は糖尿で、愛している球磨子を誰にも渡したくない
という思いで心中を決意し、
球磨子が事故だと言い張ったのは、保険金目当てでなく、
福太郎の気持ちを汲んだからという設定でした。
球磨子は福太郎を愛していた。
原作では、球磨子にうつつを抜かし家族に申し訳ない気持ちで、
球磨子を道連れにして死んでお詫びをしたいという佐原の推定で終
わって
いたのですが、沢口靖子演ずる球磨子は、悪女ではあるけれどどこか
優しい感じで描かれていて最高でした。
また白河福太郎役は小林稔侍が演じていて水中の中でもがき苦しみ
ながらも球磨子の足を最後につかもうとして沈んでゆくシーンは、
迫力があって忘れることのできないシーンです。
今回はどのようにしてこの「疑惑」をアレンジしてゆくのか、
お楽しみといったところです。